インフルエンザはこうやって感染する!

インフルエンザが感染するルートは2つです。
1つは、飛沫感染。飛沫感染は、感染した人の咳、くしゃみ、つばなどとともに放出されたウイルスを健康な人が吸い込むと感染することがあります。
もう1つが接触感染。接触感染は、感染した人がくしゃみや咳を手で押さえた後や鼻水を手でぬぐった後に他のもの(机、ドアノブ、つり革、スイッチなど)に触ると、ウイルスが付着することがあります。
その付着したウイルスに健康な人が触れた後に目、鼻、口に再び触れると、粘膜・結膜などを通じて感染することがあります。
予防にはうがい、手洗いは励行しなければなりませんが、できるだけ人の多い場所には近づかないというのが一番の対策です。
お気を付けください!飛沫感染と接触感染!
日本は第2段階「国内発生早期」
2009年5月20日現在、日本は第二段階(国内発生早期)となっています。

新型インフルエンザ対策行動計画対策レベルによれば、
第1段階「海外発生期」
第2段階「国内発生早期」
第3段階「感染拡大期」
となっています。
第2段階 「国内発生早期」の対策狙いは、日本国内での感染拡大を出来る限り抑えること。もし、今後の調査で、現在感染が広がっている関西地区の高校以外でも複数の患者が見つかり始めた場合、現在の第2段階からもう1段階引き上げられ、第3段階「感染拡大期」にレベルを上げることになります。
警戒水準(フェーズ)「6」
今回の新型インフルエンザ「豚インフルエンザ(H1N1)」の感染状況は、世界保健機関(WHO、本部ジュネーブ)によれば、
2009年6月11日現在、警戒水準(フェーズ)「6」

警戒水準(フェーズ)「6」とは、世界的な大流行(パンデミック)を示す警戒の最高水準(フェーズ)となります。
WHOマーガレット・チャン事務局長は「世界は今、2009年のインフルエンザ大流行の始まりにある」と述べ、WHOでは、新型インフルエンザの感染は、今後も拡大を続け、2009年秋には再び北半球で広がるだろうと分析しています。
WHOは「これまで北半球に広がっていたウイルスが、南半球にも広く拡大していることや、複数の国で地域社会での感染に移行している」ことなどから、警戒レベルをフェーズ6(パンデミック)に引き上げることに決めたと発表しています。
新型インフルエンザでは、これまでに世界74カ国でおよそ3万人が感染し、そのうち144人が死亡していますが、現段階で、ウイルスはまだ弱毒性で、旅行の制限や国境の封鎖を求めるものではないとしています。
しかし、感染の拡大は今後も進み、ウイルスが強毒性に変異する可能性があるとして、WHOでは、経過をしっかり注視していくことが重要だと呼びかけています。
ちなみに、世界保健機関(WHO)は、20世紀おこった3回のパンデミックの最後が発生した1968年以来のどの時よりも現在世界はインフルエンザパンデミックに近づいていると考えており、WHOは、世界にパンデミックの脅威の深刻さおよびより高度の事前計画活動を実施する必要について知らせるための制度として、パンデミック警報の6つのフェーズを用いるとして、警戒水準を以下のように定義しています。
警戒水準(フェーズ)「1」:
人感染のリスクが低い
警戒水準(フェーズ)「2」:
人による感染のリスクがより高い
警戒水準(フェーズ)「3」:
人から人へ感染はないか、または極めて限定されている
警戒水準(フェーズ)「4」:
人から人へ感染が増加していることの証拠がある
警戒水準(フェーズ)「5」:
かなりの数の人から人へ感染があることの証拠がある
警戒水準(フェーズ)「6」:
効率よく持続した人から人への感染が確立
今回の新型インフルエンザ
新型インフルエンザウイルスとは、
動物のインフルエンザウイルスが人の体内で増えることができるように変化し、人から人へと容易に感染できるようになったもの
で、このウイルスが感染して起こる疾患を新型インフルエンザといいます。
図は「島根県感染症情報センター」より

症状は通常の季節性インフルエンザの症状にきわめて似ていて、症状だけで見わけることは難しく、
海外渡航歴
感染した豚との濃厚接触
感染者との接触歴
等が診断の際に重要になります。
しかし、2009年5月現在、関西地区の高校などで急速に感染拡大している新型インフルエンザにかかった人は、海外の渡航歴などはなく、「人―人」感染が疑われています。
症状等から新型インフルエンザに感染していると疑われる場合は、PCR(遺伝子検査)等を行うことにより、新型インフルエンザであることを確認します。
2009年5月現在、発生している新型インフルエンザについては、弱毒性(病原性は低く)で、これまで、メキシコ以外では数名の死亡が確認されるにとどまっています。
今回の新型インフルエンザには、抗インフルエンザウイルス薬(タミフル等ノイタミニダーゼ阻害剤)が効くため、早期に発見し、治療を受けることが重要になります。
現在日本政府が作成している「新型インフルエンザ対策行動計画」および「新型インフルエンザ対策ガイドライン」は強毒性となるであろう鳥インフルエンザ(H5N1)に由来する新型インフルエンザを想定しているため、被害想定が高く設定されていますので、今回の豚による新型インフルエンザとは、健康被害の予想想定状況とかなり異なっています。
ただし、弱毒性といっても、
◆現時点では、国民に新型インフルエンザウイルスに対する免疫がない
◆対応するワクチンが存在しない
◆基礎疾患(慢性疾患)を有する者を中心に重症化する例が報告されている
◆ウイルスの感染力やウイルスがもたらす病原性等について未解明な部分がある
◆感染を繰り返すことにより、ウイルスが変異する可能性がある
◆季節性インフルエンザの症状と酷似している
などから、慎重に対応する必要があると考えられます。
新型インフルエンザの治療方法
新型インフルエンザの治療方法は、抗インフルエンザウイルス薬(タミフル・リレンザ)の投与です。現在、日本の抗インフルエンザウイルス薬(タミフル・リレンザ)の備蓄は約3380万人分と言われています。

しかし、 新型インフルエンザの広がりや感染拡大の速さを的確に予測・予想することが難しく、考えている以上のスピードで感染の拡大が進み、新型インフルエンザによる感染が急速に拡大した場合や予防投与用の抗インフルエンザウイルス薬(タミフル・リレンザ)の備蓄量が一定以下になってきた場合には、予防投与は行わず、治療投与を優先することになっています。
新型インフルエンザの症状
新型のインフルエンザは誰も免疫をもっていないため、通常の季節性のインフルエンザに比べると、感染が急速に広がりやすく、一気に多くの人がインフルエンザになることが考えられます。
新型インフルエンザは季節性のインフルエンザの症状に似た症状が出ることが予想され、
突然の高熱
全身のだるさ
咳
鼻水が出る
食欲不振
などが挙げられます。
また、人によっては、のどの痛み、吐き気、嘔吐や下痢などの症状を発する人もいます。
出来る限りの予防をすることで、ウイルスの拡散を防止し、爆発的な流行を遅らせることが可能になります。
新型インフルエンザの症状は、新しいウイルスによって変わる可能性があるため、そのつど変わる可能性があります。
新型インフルエンザの予防対策
咳やくしゃみのしぶき(飛沫)は約2m飛びます。マスクをしないと、1回の咳で5万個、1回のくしゃみで10万個のウイルスが飛び散ると言われています。
「咳やくしゃみのしぶき(飛沫)は約2m飛びます」

新型インフルエンザの予防対策には、通常のインフルエンザ対策と同じように、
◆マスクをつける
◆必ず水と石鹸による手洗い(アルコール製剤による消毒ができれば万全)、うがいをしっかり行いましょう。
◆十分な栄養や睡眠により、体力や免疫力を高め、感染しにくい状態に保つ
◆通常のインフルエンザワクチンの予防接種を受けておく
◆外出時等の「咳エチケット」の励行
が有効です。

感染を拡大しないため、一人ひとりが気をつけることが大事です。
咳・くしゃみが出たら、他の人にうつさないためにマスクを着用しましょう。マスクを持っていない場合は、ティッシュなどで口を鼻を覆い、他の人から顔をそむけ、(可能であれば)1m以上離れましょう。
鼻汁・痰などを含んだティッシュはすぐごみ箱に捨てましょう。また、咳をしている人にマスクの着用をお願いするのも必要です。
インフルエンザ・ワクチンは打たないで!
手洗い・うがいはじつはインフルエンザには効果がありません。ウイルスはのどや鼻の粘膜についたとたんに感染してしまうからです。対処法は日頃から健康に気をつけるだけ。
自然にインフルエンザに感染したほうが、ワクチンとは比べ物にならないほどの強い抗体が作られます。多くの人が知らず知らずインフルエンザにかかっているのです。丈夫な体でいれば症状も軽くすみます。
インフルエンザは2,3日寝ていれば自然に治る「かぜの一種」にすぎません。恐ろしい病気ではないのです。
インフルエンザにかかっても熱を下げてはいけません。熱は体がウイルスと闘っている証です。
解熱剤タミフル脳症の原因と疑われています。大人も打つのはやめましょう。
2007年春の若者のはしか流行は、誰もがはしかワクチンを打つようになったせいで起きた皮肉な現象です。はしかのウイルスに接触する機会が減ったので、ワクチンで作られた抗体が強化される機会もなく、弱くなってしまうのです。ワクチンには「絶対」も「安心」もありません......など。
インフルエンザ・ワクチンは効きません!
関係者には常識です
1.日本で接種が始まった当初から関係者にはわかっていました。効かないということが。
2.効果がないので1994年には小中学生への集団接種も中止されてしまったほどです。
3.効かないことは厚労省もわかっています。「流行対策がない」との批判を避けたいだけです。
4.インフルエンザ・ワクチンは血液中にしか抗体を作れず、のどや鼻には抗体ができません。ウイルスはのどや鼻から入るから感染はまったく防げないのです。当然「家族や周囲の人や乳幼児にうつさない」ということも不可能です。
5.インフルエンザ・ワクチンはもともと流行を予測して作られているだけ。そのうえに、インフルエンザ・ウイルスは日々猛スピードで形を変えるので効果は期待できません。
6.インフルエンザ・ワクチンは、製法上、弱い抗体しか作れません。殺したウイルスの、さらにその一部だけを使って作るので、体内で増えず、ウイルスの一部に対する抗体しかできません。
7.高齢者の肺炎や乳幼児の脳症はインフルエンザとは無関係です。「かかっても重症化を防ぐ」も嘘。そのようなデータは全くありません。
8.「打っておいたほうがいい」どころか副作用があるから怖いのです。死亡者も出ています。打たないほうが安全だし安心です。そもそもワクチンは病原菌なのだし薬事法上は劇薬です。接種にはもっと慎重であるべきです。
9.効かないことを知っている医師も多いのですが、患者離れが怖いから言えないのです。
10.インフルエンザ・ワクチンは儲かるからなくならないのです。皆さんも、マスコミやお友達の言うことを真に受けずに、この本で真実を知ってください。
都道府県による新型インフルエンザ相談窓口
| 都道府県名 | 対応先 | 電話番号 |
| 北海道 | 保健福祉部 保健医療局 健康安全室 |
011-204-5253 |
| 青森県 | 保健衛生課 | 017-734-9284 |
| 080-1844-9499 | ||
| 岩手県 | 保健福祉部 保健衛生課 |
019-629-5466 |
| 宮城県 | 保健福祉部疾病 感染症対策室 結核感染症班 |
022-211-2632 |
| 秋田県 | 健康推進課 | 018-860-1425 |
| 山形県 | 保健薬務課 | 023-630-2315 |
| 福島県 | 保健福祉部 医療看護課 |
024-521-7995 |
| 新潟県 | 福祉保健部 健康対策課 |
025-280-5200 |
| 茨城県 | 保健福祉部 保健予防課 |
029-301-4001 |
| 栃木県 | 保健福祉部 健康増進課 |
028-623-3089 |
| 群馬県 | 保健予防課 | 027-226-2617 |
| 埼玉県 | 疾病対策課 | 048-830-3572 |
| 048-830-3557 | ||
| 千葉県 | 発熱相談センター (健康福祉政策課) |
043-223-4411 |
| 疾病対策課 | 043-223-2665 | |
| 健康福祉政策課 | 043-223-2675 | |
| 東京都 | 各保健所発熱相談センター (9時~21時) |
0570-03-1203 |
| 各保健所発熱相談センター (21時~9時) |
03-5320-4509 | |
| 神奈川県 | 各保健福祉事務所 (発熱相談センター) |
045-210-8951 |
| 山梨県 | 福祉保健部 健康増進課 |
055-223-1494 |
| 静岡県 | 厚生部 | 054-221-8560 |
| 長野県 | 衛生部 健康づくり支援課 |
026-235-7148 |
| 富山県 | 健康課 | 076-444-3225 |
| 石川県 | 健康福祉部 健康推進課 |
076-225-1438 |
| 福井県 | 健康増進課 | 0776-20-0701 |
| 0776-20-0703 | ||
| 岐阜県 | 健康福祉部 保健医療課 |
058-272-8860 |
| 愛知県 | 健康福祉部 健康担当局健康対策課 |
052-954-6272 |
| 三重県 | 健康危機管理室 発熱相談センター窓口 |
059-224-2339 |
| 滋賀県 | 健康推進課 | 077-528-4983 |
| 京都府 | 新型インフルエンザ インフォメーション センター |
075-414-5400 |
| 大阪府 | 専用窓口 | 06-6944-6791 |
| 兵庫県 | 疾病対策室 | 078-362-3226 |
| 奈良県 | 福祉部 健康安全局 健康増進課内 |
0742-27-8658 |
| 和歌山県 | 難病・感染症 対策課 |
073-441-2643 |
| 鳥取県 | 福祉保健部 健康政策課 |
0857-26-1154 |
| 島根県 | 健康福祉部 健康推進課内 |
0852-22-6131 |
| 岡山県 | 発熱相談センター | 086-226-8092 |
| 広島県 | 健康対策課 | 082-228-2154 |
| 山口県 | 健康増進課 | 083-933-2956 |
| 徳島県 | 健康増進課感染症 疾病対策室 |
088-621-2228 |
| 香川県 | 薬務感染症 対策課 |
087-832-3303 |
| 愛媛県 | 各保健所 発熱相談センター |
089-912-2402 |
| 高知県 | 健康づくり課 | 088-823-9092 |
| 福岡県 | 保健医療介護部 保健衛生課 |
092-643-3279 |
| 佐賀県 | 発熱コールセンター | 0120-82-1025 |
| 長崎県 | 医療政策課 | 095-895-2046 |
| 熊本県 | 健康危機 管理課内 |
096-333-2240 |
| 大分県 | 対策本部 (健康対策課) :(英語対応) |
097-506-2669 |
| 宮崎県 | 宮崎県発熱 相談センター (コールセンター) |
0120-793-089 |
| 鹿児島県 | 保健福祉部 健康増進課 感染症保健係 |
099-286-2724 |
| 農政部畜産課 | 099-286-3224 | |
| 危機管理局 危機管理防災課 |
099-286-2256 | |
| 沖縄県 | 福祉保健部 福祉保健企画課 |
098-866-2165 |
新型インフルエンザ ニュース
2009年11月28日【世界全体での新型インフルエンザによる累計死者数】
世界保健機関(WHO)は、世界全体での新型インフルエンザによる累計死者数が22日時点で、7826人以上になったと発表した。死者数は前週発表された15日時点(6770人以上)の水準を1000人以上上回った。最も多くの死者が出たのは、これまでと同様に米州地域。22日時点の死者数は5360人で、1週間で500人以上増えた。
2009年11月25日【新型インフル、20歳未満多数】
2009年7月以降にインフルエンザに感染した推計患者902万人の8割を20歳未満が占めたことが国立感染症研究所のまとめでわかりました。これは夏休み明けから学校で猛威をふるう新型インフルエンザの流行傾向を数値で明らかにしたことになります。
2009年11月21日【新型インフル、高校入試で追試】
新型インフルエンザの感染が広がるなか、鳥取県の県立高校と県立特別支援学校の2010年度入試で、新型インフルエンザに感染したり、感染の疑いがあって受験できなかった生徒を対象に追試験を実施すると発表しました。追試を受けられるのは、医師の診断書がある、または試験当日、インフルエンザを疑う症状があり、受験できないことを在籍する中学校長が届け出た受験生で、新型か季節性かは問わない方針。
2009年11月7日【新型インフル、死者50人に】
茨城県は7日、新型インフルエンザに感染した同県ひたちなか市の40代男性が死亡したと発表した。高血圧症などの基礎疾患があり、死因は脳幹出血とみられる。県によると、国内の新型インフルエンザ患者の死者は疑い例も含め50人になった。
2009年11月7日【新型インフル死者6000人超】
世界保健機関(WHO)は6日、世界の新型インフルエンザによる死者数が1日時点で、6071人に達したと発表した。地域別では、北米・中南米が最も多く4399人、東南アジア661人、日本を含む西太平洋地域が498人の順。
2009年11月1日【新型インフルで3人死亡】
盛岡市は1日、新型インフルエンザに感染した同市の2歳女児が死亡したと発表した。厚生労働省によると、新型インフルの死者で最年少。また兵庫県は伊丹市の小学2年の女児(8)が、京都市は右京区の30代前半の女性会社員が、それぞれ死亡したと発表。国内の新型患者の死者は疑い例も含め計43人となった。
2009年10月28日【インフル、前週の約1.6倍】
厚生労働省は28日、インフルエンザによる学校(保育所、幼稚園、小・中・高校)の休校と学年・学級閉鎖が、18~24日の1週間で1万3964校に上ったと発表した。前週の約1.6倍、昨冬のピークだった1月25~31日(4105校)の3倍以上。大半が新型インフルエンザ感染とみられ、厚労省は「大都市での流行が本格化している」と警戒を呼び掛けている。
休校784校▽学年閉鎖3104校▽学級閉鎖1万76校。東京、北海道、茨城、愛知など9都道府県は500校を超えた。
2009年10月16日【連休に患者殺到】
新型インフルエンザの拡大が続く中、重症緊急患者を受け入れる3次緊急病院にインフルエンザを疑う受診者が土日祝日に殺到していることが分かった。愛知県病院協会が15日明らかにしたもので、稲垣春夫会長(トヨタ記念病院院長)は「現場はパンク状態。患者の殺到が続けば、事故が起きる心配もあり、冷静な対応をお願いしたい」などとする緊急アピールを発表した。
同協会などによると、名古屋第2赤十字病院(名古屋市昭和区)では、今月10~12日の3連休、インフルエンザではないかと訴える受診者が平日の4~9倍にあたる約130~280人訪れた。また、名古屋掖済会病院(同市中川区)でも、小児科で通常の土日祝日の4倍に上る受診者が訪れ、診察まで4時間待ちだったという。土日祝日に開業医が休みになるのが原因とみられ、病院では医師を増員するなどして対応に追われているという。
2009年10月16日【新型インフルエンザの流行が本格化】
長妻厚労相は16日の閣議後の会見で、「新型インフルエンザの流行が本格化し、一部の病院で患者が急増して重症者の対応が難しくなっている」と述べた。症状がない人が感染していないことを証明するための受診を控えるほか、感染が疑われる場合は事前に相談窓口などに電話をした上で受診してほしいと注意を呼びかけた。
2009年10月16日【13歳以上は1回接種】
厚生労働省は16日、新型インフルエンザの国産ワクチンについて専門家から意見聴取した結果、13歳以上は接種回数を原則1回とすることを決めた。2回接種の予定だったが、臨床試験の結果、1回で十分な免疫反応が期待できると判断した。約2700万人分とされていた国産ワクチンを接種できる人は大幅に増えることになり、厚労省は来週に新たな接種スケジュールを公表する。
2009年10月16日【念のため」の受診控えて】
厚生労働省の足立信也政務官は10月16日の記者会見で、新型インフルエンザ患者が特に多く報告されている5都道府県の担当者に実施した聞き取り調査で、感染していないか確認するため、簡易検査を受ける目的で受診するケースが多く見受けられるとして、こうした受診を自粛するよう呼び掛けた。
調査は今週、北海道、東京、愛知、大阪、福岡の新型インフルエンザ対策の担当者を対象に実施し、医療提供体制に問題が起きていないかなどを聞いた。その結果、家族が新型インフルエンザにかかった場合、本人が感染していないことを証明する、いわゆる「陰性証明」を求めて受診するケースが見受けられたという。しかし、足立政務官は「医学的には本人が感染していないことを証明するのは困難」と述べ、企業などに陰性証明を求めることを自粛するよう呼び掛けた。
2009年10月29日現在、インフルエンザ様疾患発生報告(学校欠席者数)
| 都道府県 | 施設数 | 休校数 | 学年閉鎖 学校数 |
学級閉鎖 学校数 |
在籍者数 | 患 者 数 |
| 累計 | 累計 | 累計 | 累計 | 累計 | 累計 | |
| 北海道 | 2,855 | 681 | 1,079 | 1 095 | 292,859 | 78,797 |
| 青森県 | 444 | 110 | 145 | 189 | 44,420 | 8,639 |
| 岩手県 | 628 | 92 | 293 | 243 | 48,276 | 9,511 |
| 宮城県 | 566 | 56 | 231 | 279 | 40,583 | 9,330 |
| 秋田県 | 422 | 49 | 170 | 203 | 30,517 | 6,216 |
| 山形県 | 438 | 102 | 173 | 163 | 37,840 | 10,273 |
| 福島県 | 627 | 57 | 191 | 379 | 84,804 | 10,366 |
| 茨城県 | 3,336 | 140 | 753 | 2 443 | 221,014 | 27,274 |
| 栃木県 | 613 | 25 | 196 | 392 | 39,891 | 11,402 |
| 群馬県 | 811 | 27 | 218 | 566 | 55,383 | 12,485 |
| 埼玉県 | 3,174 | 73 | 531 | 2 570 | 239,453 | 64,874 |
| 千葉県 | 2,959 | 198 | 648 | 2 113 | 269,092 | 37,051 |
| 東京都 | 6,371 | 237 | 1,355 | 4 779 | 550,271 | 148,355 |
| 神奈川県 | 3,432 | 60 | 432 | 2 940 | 170,155 | 47,968 |
| 新潟県 | 745 | 51 | 291 | 403 | 54,717 | 19,475 |
| 富山県 | 251 | 22 | 110 | 119 | 20,338 | 5,643 |
| 石川県 | 160 | 10 | 71 | 79 | 10,966 | 3,820 |
| 福井県 | 225 | 40 | 91 | 94 | 20,482 | 3,452 |
| 山梨県 | 227 | 25 | 72 | 130 | 15,090 | 4,059 |
| 長野県 | 468 | 45 | 105 | 318 | 30,764 | 4,772 |
| 岐阜県 | 1,097 | 87 | 258 | 752 | 87,567 | 13,871 |
| 静岡県 | 672 | 20 | 140 | 512 | 35,420 | 8,387 |
| 愛知県 | 2,404 | 108 | 437 | 1 859 | 179,884 | 39,423 |
| 三重県 | 1,023 | 44 | 437 | 542 | 73,151 | 8,121 |
| 滋賀県 | 1 736 | 21 | 357 | 1 358 | 66,949 | 20,393 |
| 京都府 | 787 | 40 | 214 | 533 | 48,353 | 17,430 |
| 大阪府 | 4,117 | 114 | 682 | 3 321 | 333,868 | 88,037 |
| 兵康県 | 4,001 | 1,435 | 665 | 1 901 | 565,917 | 37,789 |
| 奈良県 | 1,120 | 98 | 220 | 802 | 96,623 | 16,142 |
| 和歌山県 | 696 | 42 | 271 | 383 | 36,510 | 10,764 |
| 鳥取県 | 229 | 14 | 85 | 130 | 14,191 | 2,915 |
| 島根県 | 335 | 35 | 163 | 137 | 21,997 | 7,573 |
| 岡山県 | 573 | 35 | 188 | 350 | 29,636 | 10,567 |
| 広島県 | 378 | 44 | 119 | 215 | 145,814 | 17,174 |
| 山ロ県 | 348 | 45 | 78 | 225 | 19,300 | 5,112 |
| 徳島県 | 144 | 11 | 73 | 60 | 7,527 | 1,651 |
| 香川県 | 341 | 7 | 130 | 204 | 20,605 | 3,535 |
| 愛媛県 | 192 | 23 | 65 | 104 | 33,138 | 5,395 |
| 高知県 | 266 | 65 | 87 | 114 | 19,971 | 3,851 |
| 福岡県 | 1,084 | 62 | 302 | 720 | 96,827 | 26,462 |
| 佐賀県 | 271 | 16 | 72 | 183 | 19,220 | 4,259 |
| 長崎県 | 503 | 50 | 135 | 318 | 22,799 | 6,310 |
| 熊本県 | 806 | 51 | 208 | 547 | 46,795 | 7,104 |
| 大分県 | 471 | 23 | 134 | 314 | 24,237 | 4,423 |
| 宮崎県 | 276 | 32 | 75 | 169 | 25,014 | 2,884 |
| 鹿児島県 | 233 | 22 | 93 | 118 | 9,958 | 2,731 |
| 沖縄県 | 492 | 252 | 44 | 196 | 32 961 | 2 107 |
| 計 | 65,610 | 6,010 | 15,115 | 44,485 | 5,579,489 | 1,132,823 |
| 昨年同期 | 6,820 | 377 | 2,015 | 4,428 | 342,405 | 142,879 |
| 都道府県 | 施設数 | 休校数 | 学年閉鎖 学校数 |
学級閉鎖 学校数 |
在籍者数 | 患 者 数 |
| 累計 | 累計 | 累計 | 累計 | 累計 | 累計 |
集団感染の発生件数と入院患者数
厚生労働省が1週間おきに「集団感染の発生件数等」と「新型インフルエンザによる入院患者数」を公表しています。以下のアドレスで確認できます。
■日本におけるインフルエンザA(H1N1)のクラスターサーベイランス(集団感染の発生件数等)
新型インフルエンザによる入院患者まとめ
| 区分 | 人数 | |
| 入院した患者数 | 2755人 | |
| 年齢 | 1歳未満 | 58人 |
| 1~5歳未満 | 415人 | |
| 5~9歳 | 1129人 | |
| 10~14歳 | 584人 | |
| 15~19歳 | 145人 | |
| 20~39歳 | 136人 | |
| 40~59歳 | 121人 | |
| 60~79歳 | 116人 | |
| 80歳以上 | 51人 | |
| 性別 | 男性 | 1753人 |
| 女性 | 1002人 | |
| 基礎疾患を有する者等(一部重複有り) | 1024人 | |
| 妊婦 | 10人 | |
| 慢性呼吸器疾患 | 682人 | |
| 慢性心疾患 | 50人 | |
| 糖尿病 | 67人 | |
| 慢性腎疾患 | 42人 | |
| 疾患や治療に伴う免疫抑制状態 | 30人 | |
| その他の基礎疾患 (一部重複あり) | 276人 | |
| 急性脳症・人工呼吸器利用(一部重複有り) | 198人 | |
| 急性脳症(インフルエンザ脳症、ライ症候群等) | 92人 | |
| 人工呼吸器の利用 | 126人 | |
| 患者の状態 | 集中治療室に入院中(人工呼吸器の利用あり) | 28人 |
| 同上(人工呼吸器の利用なし) | 26人 | |
| 集中治療室以外に入院中(人工呼吸器の利用あり) | 11人 | |
| 同上(人工呼吸器の利用なし) | 573人 | |
| 退院(転院を含む) | 2041人 | |
| 死亡 | 26人 | |
| 不明 | 50人 | |
ワクチン接種で4人に副作用
厚生労働省は2009年10月23日、新型インフルエンザ用ワクチンを接種した医療従事者約2万人のうち、4人に一時的な意識レベルの低下や嘔吐といった入院などが必要となる重い副作用が報告されたと発表しました。
ワクチンとの明確な因果関係は現時点で分からないが、同省は「季節性のワクチンと同様の症状で、いずれも回復した」としている。
同省は基礎疾患(持病)を抱える人たちへの接種開始に備え、19日から優先接種を始めた医療従事者の一部で副作用の有無を調査。医師や看護師計2万2112人を対象に、22日までの4日間の副作用報告をまとめた。
その結果、20代女性4人に意識レベルの低下や嘔吐、筋肉痛などが確認され、うち3人が入院した。発熱などの軽い副作用の報告は3人。
このほか、118万人分の初回出荷で順次接種を受けている医療従事者25人からも副作用報告が寄せられたという。
今回副作用が判明した計32人のうち、半数にアレルギーの持病があった。同省は持病のある人が接種を受けた場合、病院内で30分以上待機し、様子を見る必要があるとしている。
季節性インフルエンザワクチンは昨年度、4740万人が接種を受けたと推定され、121人から比較的重い副作用の報告があった。単純計算すれば新型ワクチンの方が副作用の確率が高いことになるが、同省は「今回は特に丹念に調べていることもあり、比較はできない」としている。
今回の新型インフルエンザワクチン接種の目的は何ですか?
今回の新型インフルエンザウイルスは、感染力は強いのですが、多くの感染者はかかっても軽症のまま回復しています。また、タミフル等の治療薬も有効です。
ただし、国民の大多数に免疫がなく、感染が拡大する可能性があることや、糖尿病やぜん息などの基礎疾患がある方や妊婦の方などが重症化する可能性があることが懸念されています。
今回の新型インフルエンザワクチンの接種は、死亡者や重症者の発生をできる限り減らすことと、こうした患者が集中発生して医療機関が混乱することを防ぐことを目的としています。
新型インフルエンザに感染した人でも、新型インフルエンザワクチンの接種が必要ですか?
一般的に、新型インフルエンザに感染して発症した方は、免疫を持っていると考えられるため、予防接種をする必要はないと考えられます。
ただし、確実に新型インフルエンザに感染したと言えるのは、PCR検査やウイルス分離等で新型インフルエンザウイルスあるいはその遺伝子が検出された方のみですので、PCR検査等によりウイルスの検出が行われず既に新型インフルエンザに罹患したかどうか不明な場合、希望すれば接種することは可能です。
新型インフルエンザワクチンQ&A
注意事項:以下、特に断りがない限り、当面使用される国産インフルエンザワクチンを前提としたQ&Aです。Q&Aはいずれも厚生労働省の資料に拠っています。
◆今回の新型インフルエンザワクチン接種の目的は何ですか?
今回の新型インフルエンザウイルスは、感染力は強いのですが、多くの感染者はかかっても軽症のまま回復しています。また、タミフル等の治療薬も有効です。
ただし、国民の大多数に免疫がなく、感染が拡大する可能性があることや、糖尿病やぜん息などの基礎疾患がある方や妊婦の方などが重症化する可能性があることが懸念されています。
今回の新型インフルエンザワクチンの接種は、死亡者や重症者の発生をできる限り減らすことと、こうした患者が集中発生して医療機関が混乱することを防ぐことを目的としています。
◆新型インフルエンザワクチンの接種は何回受ければよいのでしょうか?
2009年9月時点では2回です。ただし、現在、国内外で行われている臨床試験の結果次第では、専門家の評価を踏まえて、対象者の一部に対しては1回接種でも良いことになる場合も考えられます。
※厚労省が治験結果公表「国産ワクチンは1回で有効」
厚生労働省は2009年10月16日、新型インフルエンザの国産ワクチンについて、「1回の接種で効果的な免疫反応が期待できる」とする治験結果を公表しました。新型インフルエンザは大半の人が免疫を持たないため、これまで2回接種を前提にしていました。
治験は、北里研究所が製造したワクチンについて9月17日から健康な成人200人に対して実施。新型インフルエンザのワクチン接種回数を巡っては米厚生省も9月、成人に対する臨床試験結果から、1回の接種で十分な免疫効果を得られたと発表していました。
◆新型インフルエンザワクチンの接種を受けることが適当でない人や接種時に注意が必要な人はありますか?
【予防接種を受けることが不適当と考えられる方】
新型インフルエンザワクチンの予防接種が不適当と考えられる方は、基本的に季節性インフルエンザワクチンと同様に以下のように考えられます。
(1) 明らかな発熱を呈している方
(2) 重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな方
(3) 接種を行う新型インフルエンザワクチンの成分によってアナフィラキシーを呈したことがあることが明らかな方
◆新型インフルエンザに感染した人でも、新型インフルエンザワクチンの接種が必要ですか?
一般的に、新型インフルエンザに感染して発症した方は、免疫を持っていると考えられるため、予防接種をする必要はないと考えられます。
ただし、確実に新型インフルエンザに感染したと言えるのは、PCR検査やウイルス分離等で新型インフルエンザウイルスあるいはその遺伝子が検出された方のみですので、PCR検査等によりウイルスの検出が行われず既に新型インフルエンザに罹患したかどうか不明な場合、希望すれば接種することは可能です。
◆季節性インフルエンザワクチンは新型インフルエンザにも効果がありますか?
季節性インフルエンザのワクチンは今回の新型インフルエンザウイルスに対しては有効ではないと考えられています。
◆ワクチンの効果はどのくらい持続しますか?
これまでの季節性インフルエンザワクチンでは、2回接種した成績によりますと、2回目の接種1~2週後に抗体が上昇し始め、1カ月後までにはピークに達し、3~4カ月後には徐々に低下傾向を示します。したがって、ワクチンの予防効果が期待できるのは接種後2週から5カ月程度と考えられており、新型インフルエンザワクチンでも同程度と考えられます。
「インフルエンザかな?」と思ったら
◆熱が出ていて咳(せき)もあります。病院を受診する必要がありますか?
必ず受診しなければならないわけではありません。
症状が比較的軽く、自宅にある常備薬などで療養できる方は、診療所や病院に行く必要はありません。ただし、持病のある方々など、感染することで重症化するリスクのある方は、なるべく早めに医師に相談しましょう。
また、もともと健康な方でも、次のような症状を認めるときは、すぐに医療機関を受診してください。
小児
○ 呼吸が速い、息苦しそうにしている
○ 顔色が悪い(土気色、青白いなど)
○ 嘔吐や下痢がつづいている
○ 落着きがない、遊ばない、反応が鈍い
○ 症状が長引いていて悪化してきた
大人○ 呼吸困難または息切れがある
○ 胸の痛みがつづいている
○ 嘔吐や下痢がつづいている
○ 3日以上、発熱が続いている
○ 症状が長引いていて悪化してきた
◆病院に行くことにしました。どこの病院を受診すればよいのでしょうか?
受診する医療機関の発熱患者対応の診療時間や入り口などが分かっていますか?
もし、分からない場合には、まず電話をしてから受診方法について相談しましょう。発熱患者の診療をしている医療機関がどこにあるか分からない方は保健所などに設置されている発熱相談センターに電話をして、どの医療機関に行けばよいか相談しましょう。
発熱患者の診療をしている近隣の医療機関が分かっている方は、発熱患者の診療をしている医療機関に電話をして、受診時間などを聞きましょう。事前に電話をしないまま、直接行かないように気をつけましょう。
◆自宅で療養しています。家族が同居しているのですが、どのような注意が必要ですか?
同居している家族への感染を確実に予防することは困難です。ただし、なるべく感染しないように、以下のことを心がけてください。
患者であるあなたは・・・
○ 咳エチケットを守りましょう
○ 手をこまめに洗いましょう
○ 処方されたお薬は指示通りに最後まで飲みましょう
○ 水分補給と十分な睡眠を心がけましょう
患者の同居者は・・・
○ 患者の看護をしたあとなど、手をこまめに洗いましょう
○ 可能なら患者と別の部屋で過ごしましょう
○ マスクの感染予防効果は限定的ですが、患者と接するときには、なるべくマスクを着用しましょう
※ 患者の使用した食器類や衣類は、通常の洗濯・洗浄及び乾燥で消毒できます
◆自宅で療養しています。熱がさがったので外出してもいいですか?
熱がさがっても、インフルエンザの感染力は残っていて、あなたは他の人に感染させる可能性があります。完全に感染力がなくなる時期については、明らかでなく、個人差も大きいと言われます。少なくとも次の期間は外出しないように心がけましょう。
熱がさがってから2日目まで
ただし、現在流行している新型インフルエンザについては、発熱などの症状がなくなってからも、しばらく感染力がつづく可能性があることが、様々な調査によって明らかになっています。
ですから、あなたが新型インフルエンザに感染していると診断されている場合や、あなたの周囲で新型インフルエンザが流行している場合には、発熱などの症状がなくなっても、周囲の方を守るため、さらに次の期間、
発熱や咳(せき)、のどの痛みなどの症状がはじまった日の翌日から7日目までについてもできるだけ外出しないようにしてください。
既感染者のワクチン接種「必要性乏しい」
2009年9月25日 医療介護CBニュースより
厚生労働省は9月24日に開いた「新型インフルエンザワクチンに関する意見交換会」で、新型インフルエンザに既に感染したことが明らかな人へのワクチン接種について、「必要性は乏しい」との認識を示した。
また席上、ワクチンを2回接種する場合、優先順位が高い人から順に2回ずつ接種すべきか、それとも優先接種の対象者に1回ずつ接種してから2回目の接種をすべきかについて、意見が交わされた。
厚労省の担当者は、既感染者へのワクチン接種の必要性に関するこれまでの知見として、1950年代後半のアジア風邪流行時の状況を紹介。既感染者が第2波で再度感染した事例はあるが、「数百名中14例にすぎなかった」とした。また季節性インフルエンザでは、罹患したことが明らかな人へのワクチン接種は、同シーズンにおいては「必要性は乏しい」と考えられていると指摘。
一方、ワクチン接種の方法について、1回接種の有効性が明確でない現段階では、当面2回接種の方針で接種体制の整備を進めるとした上で、2回接種の方法として、「優先順位の高い者から2回ずつ接種する」「優先接種対象者にまず1回ずつ接種し、その後、優先順位の高い者の2回目を接種する」の2つの方法が考えられると指摘。参加者に意見を求めた。
これに対し尾身茂・自治医科大教授は、こうした「二者択一」の議論を行うことに慎重な姿勢を示し、接種方法をはっきり分けることで、現場の裁量が制限されてしまうとの懸念を訴えた。ただし、2回接種の必要度が高いことが想定される幼児への接種は優先すべきとの考えを示した。また、多屋馨子・国立感染症研究所感染症情報センター第3室長は、1回目と2回目の接種の間が空いてしまうと、2回目の接種を待っている間に感染してしまう恐れがあると指摘した。
厚労省の担当者によると、国産ワクチンの1回接種の有効性に関するデータは10月中旬に出る見通し。ただ、このデータは健康な成人のものであるため、「ハイリスクの人については、安全策を取るべきでは」と語った。
インフルエンザにかかったかな?と思ったら・・・
新型インフルエンザにかかったかな?と場合、通常「マスクだけ」では感染を完全に防ぐことはできませんので、直接医療機関に行く行為は絶対にやめましょう。
新型インフルエンザを疑った場合は、まずは医療機関ではなく、保健所等に設置される発熱相談センターに電話で問い合わせをし、指定された医療機関で受診します。
また、医療機関で受診するときは、必ず電話で事前に連絡し、受診する時間や入口などについて問い合わせをしてから訪れましょう。医療機関を受診する時はマスクを着用しましょう。
繰り返しますが、マスクだけでは感染を完全に防ぐことはできませんので、電車、バスなどの交通機関の利用は避け、可能な限り自家用車やタクシーなどを利用しましょう。適切な交通手段がない場合は発熱相談センターに問い合わせてみるのもいいでしょう。
もし新型インフルエンザの感染が確認されたら入院して治療を受けることになります。 その際、感染している可能性が高い同居している家族などは外出を自粛し、保健所へ健康状態を報告することが法律で定められています。また、状況に応じて抗インフルエンザ薬(タミフルなど)が配布されることがあるので、保健所からよく説明を聞きましょう。
近大付属和歌山中高の489人が集団感染
近畿大学付属和歌山中学・高校(和歌山市善明寺、中学511人、高校1193人)で、中学15クラスの202人、高校30クラスの287人の計489人が新型インフルエンザ感染の疑いがあることが2009年9月15日、和歌山市保健所が県に行った報告でわかった。
同校は16日から18日までの休校を決め、全生徒に対し、休校中の外出の自粛を求めた。厚生労働省によると、「同じ学校から1日に約500人もの感染疑いの生徒が報告されるのは初めてでないか」としている。
同校によると、校内で初めて新型インフルエンザの感染が疑われる生徒が出たのは先月26日。直後からうがいと手洗いの徹底をうながし、消毒液の設置などの対策をとった。
しかし、今月10日時点で、十数人に感染の疑いのある生徒が出たほか、今週になって高熱などの症状を訴える生徒が急増。欠席者が増えたため、学校側で個々に聞き取り調査を行い、15日になって計489人に新型インフルエンザの疑いがあるとし、保健所を通じて県に報告した。このなかに簡易検査で陽性反応が出た生徒も含まれている。
県総務学事課はこの日、同校に対して聞き取り調査を実施した。学校側は「今月12日に文化祭、13日には体育祭を行い、外部との接触が増えたために感染が爆発的に広がったのではないか」などと説明。ただ、県総務学事課などは「10日時点で、学校も複数の生徒に感染の疑いがあると知っており、その可能性は想定できたはず。学校側に対応に甘さがあったかもしれない」と指摘している。
新型インフルエンザワクチンに関する意見交換会
2009年8月、厚生労働省では「新型インフルエンザワクチンに関する意見交換会」が開かれました。そのときの国立感染症研究所・田代眞人氏による配布資料が公開されていますので以下に紹介します。
このときの配布資料の案に基づいて2009年9月8日には厚生労働省が新型の豚インフルエンザワクチンについて接種開始時期や接種方法などの実施案を公表したことから、厚生労働省の新型インフルエンザに対する対策及び認識はこの配布資料に概ね記されていると考えられます。
なお、新型の豚インフルエンザワクチンについて接種について実施案では、接種回数は3~4週間の間隔で2回、費用は「8千円程度」との見通し。また、2009年10月下旬以降、最優先予定のグループから接種を開始する予定です。
最優先予定者の優先順位は、
(1)医療従事者
(2)妊婦、重症化リスクとなる持病がある人
(3)1歳~小学校入学前の小児
(4)1歳未満の小児の両親
となっています。
その後、ワクチンの供給状況をみながら、健康な小学生、次いで健康な中高生や高齢者に広げる予定。
厚生労働省配布資料より以下抜粋:
新型インフルエンザワクチン政策
◆効果は100%ではない
◆ウイルス感染そのものは抑えない
◆重症化、肺炎、死亡のリスクを下げる
◆供給開始には時間がかかる
◆供給量には限界がある
パンデミックワクチンとは?
◆実際に新型インフルエンザウイルスが出現した後に、新型ウイルスに基づいて開発、製造するワクチン
◆流行ウイルスと抗原性が一致するので、効果は高い。
◆開発、製造、出荷までに6ヶ月以上の時間がかかる。
◆第1波の流行には間に合わない。
◆適当なワクチン製造株が開発できる保証はない。
◆製造量は発育鶏卵の供給量に依存する。
◆発育鶏卵供給の端境期だと、1年半程度かかる。
◆大流行時、担当者の欠勤等で開発・製造能力が維持できない危険。
◆十分な安全性、有効性の検証が時間的に不可能。
◆徐々に出荷されるワクチンの接種優先順位?
◆ワクチン接種後、免疫獲得までに1ヶ月が必要。
新型インフルエンザに対するワクチン政策の考え方
◆ワクチン接種をしない場合には、健康被害の危険が高い
◆有効性は100%ではない
◆予知できない副作用が出現する可能性
◆供給量の限界から、ワクチン接種優先順位を決めておく必要
◆有効性が十分に確認されたワクチンを少数者に接種するよりも、有効性が多少不十分なワクチンでも多数に接種した方が、社会全体での流行と健康被害に対する抑制効果は高い。
◆緊急時においては、早急にワクチン接種を行う必要があるため、十分な有効性と安全性を確認するために時間を割くことは不可能である。従って、ワクチン接種による健康被害は、ある程度許容せざるを得ない。
◆これらに関して、事前に国民に対して十分に説明し、理解を得ておく必要がある。
新型H1N1インフルエンザウイルスの特徴
◆現在の季節性ワクチンは有効ではない。
◆季節性インフルエンザよりも伝播力は強い。
◆主に10代後半~20歳代に感染患者が多い、
◆高齢者では患者が少ない。
◆74歳以上の40%で抗体陽性。(1935年以前に抗原的に似たH1N1ウイルスの感染を受けている?)
◆ほとんどの患者は軽症のインフルエンザ様症状を呈し、治療せずに回復(季節性インフルエンザと似ている)
◆下痢、嘔吐が10%にみられる。
◆慢性基礎疾患(糖尿病、心臓病、呼吸器病、人工透析、免疫抑制状態、肥満)、妊婦では重症化傾向。
◆健康な青年層でも、まれに重症肺炎を起こす例もある。
新型(H1N1)09インフルエンザのリスク評価中等度(moderate)
◆ウイルスは季節性インフルエンザ並みの弱毒性ウイルスであり、パンデミックとなっても、健康被害や社会的影響はそれほど大きくならない(1957年のアジアかぜ程度か?)。
◆多くの人が免疫を持たないので、パンデミックとなれば、流行規模と感染者数は季節性インフルエンザよりは大。
◆個人的にも基礎免疫を持たないので、季節性ウイルス並みの弱毒性ウイルスでも、比較的重い症状をもたらす可能性。
◆慢性基礎疾患患者や妊婦などでは重症化する可能性。
◆従って、流行規模に相応して重症患者の数は多くなり、医療サービスに対する負荷が増加する。
ワクチン製造量等の見通し(H21年度)
◆季節性インフルエンザワクチン4000万人分(当初予定の約80%)6月末までに原液の製造を終了予定例年通りに接種予定
◆新型H1N1vワクチン季節性ワクチンと同じ製法(HAワクチン)集団接種用の10mlバイアルを用意7月中旬から製造開始~12月末までに2500万人分の製造を予測(ワクチン抗原の収量が悪く、さらに下回る?)
◆H5N1備蓄用プレパンデミックワクチン1000万人分12月から製造予定(H1N1vの製造に転用も検討)
今後の見通し
◆現時点の流行規模は季節性流行の1/1000以下。パンデミックはこんな甘いものではない!
◆南半球の冬期に流行が拡大する。
◆北半球の秋~冬期に再出現(第2波)。
◆第2波は流行規模が大きく、健康被害も大きい。危惧される点
◆完全なヒト型ウイルスに変化し、ヒトでの伝播効率と病原性が増強する。
◆トリ強毒型H5N1ウイルスとの遺伝子交雑で、ヒトの強毒型H5N1新型インフルエンザの出現。
調査報告 新型インフルエンザの恐怖
2008年1月13日(日) 午後9時00分~9時53分 総合テレビ
シリーズ 最強ウイルス 第2夜 調査報告 新型インフルエンザの恐怖
肺や気管だけでなく全身の臓器に感染、そして死...。
世界を震撼させている、あの新型インフルエンザの世界流行が秒読み段階に入った。「爆弾の導火線に火がついた状態。『もしも』ではなく、時間の問題だ。」と専門家たちは警告を発している。
厚生労働省は日本の死者数を64万人と試算しているが、日本だけでも200万人、世界中で1億人を超えると指摘する専門家もいる。
番組では、新型インフルエンザ発生の可能性が極めて高いとされるインドネシアでの取材をもとに、危機はどこまで迫っているのか、その時どんな事が起きるのかを詳細に描き出す。
また、どこかの国で新型インフルエンザウイルスが出現すれば1週間で全世界に拡大、未曽有の悲劇が人類を襲うことになる。ひとたび日本国内に入れば、だれも免疫を持たないため、瞬く間に感染が広がり、医療機関、交通機関、食料供給など社会は大混乱に陥る危険性がある。私たちはどんな対応を取ればよいのか、医療現場や行政の備えはどこまで進んでいるのか、国内外の対策を徹底的にチェックし、残された課題や日本のとるべき道を提示する。
【インフルエンザ対策】マスクと手洗い
マスクの正しい着脱方法と手洗いのポイントの動画です。やるなら正しく行いたいですね。
新型インフルエンザ首都圏シミュレーション動画
国立感染症研究所のシミュレーション映像です。急速な広がりの早さに目を奪われます。
新型インフル、なぜ高齢者の感染が少ないのか
2009年05月22日、AFPがワシントンD.C.発で以下のようニュースを配信しています。
今後、このニュースが新型インフルエンザに対してなんらかの予防策を生んでくれればと願うばかりです。
【5月22日 AFP】米国全土で再び新型インフルエンザ「インフルエンザA(H1N1)」の感染が拡大しつつあるなか、高齢者の感染者が少ないことから、高齢者には何らかの免疫があるかもしれないと一部専門家が指摘している。
米疾病対策センター(Centers for Disease Control and Prevention、CDC)による調査の結果、米国内での感染者のうち、64%以上が5歳から24歳であるのに対し、65歳以上ではわずか1%だったことが判明した。
これについてCDCの専門家アン・シュチャット(Anne Schuchat)氏は、高齢者が過去に新型ウイルスに似たウイルスに感染したことがある可能性を指摘した。「特に60歳あるいは65歳以上の高齢者は、過去に(インフルエンザに)感染してH1N1ウイルスに対しある程度の免疫を獲得しているか、ワクチン接種を受けている可能性がある」
現在、全世界の新型インフルエンザ感染者数は1万1000人以上、うち死者数は85人に達しているが、その大半が若者であることに各国の保健当局は首をかしげている。
CDCの調査では、幼児や10代の若者が新型インフルエンザに感染しやすいことが指摘されている。今回のインフルエンザが数ヶ月以内に強毒性となって再流行し始める可能性もあることから、関係当局は強毒ウイルスの襲来に備えている。
(c)AFP
【2009年6月17日版】新型インフルエンザ対策の基本的対処方針
厚生労働省が発表している新型インフルエンザの対応については、秋冬に向けて国内での患者数の大幅な増加が起こりうるという観点に立ちつつ、以下の方向を目指しています。
(1) 患者数の急激で大規模な増加をできるだけ抑制・緩和し、社会活動の停滞や医療供給への影響を低減
(2) 医療機関の負担を可能な限り減らし、重症患者に対する適切な医療を提供
(3) 患者の把握については、個々の発生例ではなく、患者数の大幅増の端緒等を探知し、対策につなげる
(4) 現時点を準備期間と位置付け、秋冬の社会的混乱が最小限となるよう体制整備
地域における対応について
発生患者と濃厚接触者への対応
患者→ 入院措置ではなく、外出を自粛し、自宅で療養
基礎疾患を有する者等→
早期から抗インフルエンザウィルス薬の投与
重症化するおそれがある者については優先的にPCR検査を実施し、入院治療を考慮
学校等の集団で複数の患者が確認された場合
→ 必要に応じ積極的疫学調査
医療従事者・初動対処要員等(基礎疾患有り)→
ウイルス暴露の場合は予防投与
感染の可能性が高くなければ職務継続可能
新型インフルエンザ(A/H1N1)の臨床症状等
日本における流行状況:2009年7月22日までの累積報告数 5,022人
![]()
都道府県別インフルエンザ定点当たり報告数・累積報告数
2009年33週(08月10日~08月16日)
例年、定点あたり1を超えると「インフルエンザ流行入り」として注意喚起を行っており、今般の新型インフルエンザについても本格的な流行に入ったと考えられる。
沖縄県 報告数: 1,717 定点当たり: 29.60
奈良県 報告数: 163 定点当たり: 2.96
滋賀県 報告数: 129 定点当たり: 2.48
福島県 報告数: 196 定点当たり: 2.45
東京都 報告数: 545 定点当たり: 2.14
・
・
・
・
山口県 報告数: 36 定点当たり: 0.51
宮城県 報告数: 39 定点当たり: 0.41
岡山県 報告数: 34 定点当たり: 0.40
北海道 報告数: 74 定点当たり: 0.32
富山県 報告数: 10 定点当たり: 0.21
90歳以上が抗体保有か
2009年7月13日 時事通信
東京大医科学研究所の河岡義裕教授らの研究チームは、90歳以上の高齢者は新型インフルエンザに対する抗体を持っている可能性が高いが、それより若い世代はほとんど持っていないことを明らかにした。論文は13日付の英科学誌ネイチャー(電子版)に掲載された。
河岡教授らは、マウスやカニクイザルなどのモデル動物を使い、新型インフルエンザウイルスの増殖性や病原性を調査。通常のインフルエンザに比べて肺での増殖効率が高く、重篤な症状を引き起こしやすいことが分かった。
さらに、新型ウイルスが登場する以前の1999年に採取された血清を使い、新型ウイルスへの抗体を調べたところ、スペイン風邪が流行した1918年以前に生まれた世代のみ、抗体を保有していた。
また、研究チームは、抗インフルエンザ薬タミフルや、現在開発中の抗ウイルス薬が新型ウイルスに効くかどうかも試し、いずれもウイルスの増殖を抑制できることも明らかにした。
一方、国立感染症研究所の小田切孝人インフルエンザウイルス研究センター第1室長は13日、70~100歳代の高齢者30人の血液を調べたところ、4割に当たる12人が、新型インフルエンザに対する抗体を持っていたと発表した。過去に今回と似たウイルスに感染した可能性があるという。
20~30歳代の30人では、抗体があったのは1人だけだった。また、季節性インフルエンザのワクチンの接種後も抗体反応は強まらないと分かった。季節性ワクチンは、新型には効果がないとみられる。
2009年7月13日 毎日新聞
「18年以前誕生」免疫...高齢者に抗体確認
新型インフルエンザに対する免疫を1918年以前に生まれた人は持っている可能性があることを、東京大医科学研究所などが明らかにした。また、新型ウイルスは季節性と違い、肺で増殖するなど強い毒性を持つことが動物実験で示された。医科研の河岡義裕教授(ウイルス学)は「秋冬の流行時には広い世代で早期治療を心がける必要がある」と注意を促している。13日の英科学誌ネイチャー(電子版)に掲載された。
河岡教授らは、献血などのため新潟大などに保管されていた日本人約250人の血液を調べた。新型ウイルスに対する抗体を持っていたのは、多くがスペイン風邪が発生した1918年より前に生まれた人だった。
新型インフルエンザに関して、米疾病対策センター(CDC)などの調査から60歳以上に免疫がある可能性が指摘されている。だが、河岡教授は「18年のウイルスは人で流行するうちに大きく変異した。一方、新型ウイルスはほとんど変異しないまま豚で流行していたため、20年代以降に生まれた人に免疫はないとみられる」と指摘している。
さらに、イタチの仲間で実験したところ、新型ウイルスに感染させた3匹は気道内で広く増殖して肺に侵入し増殖するのに対し、季節性に感染させた3匹は鼻などの上気道にとどまった。
米国などでも健康な人がウイルス性肺炎を起こして重症化する例がある。河岡教授は「新型ウイルスには季節性にはない毒性があることを示す結果で、今後さらに毒性を増す恐れもある。60~80代の高齢者も免疫がないとみられ、十分な警戒が必要だ」と話している。【関東晋慈】
◇国立感染研でも高齢者の4割で
一方、国立感染症研究所も新型インフルエンザの発生前に福岡県の医療機関に保存されていた72~101歳(平均83・4歳)の30人分の血清について、免疫反応を調べた。その結果、4割の人の血清に新型ウイルスに反応する抗体があることを確認した。抗体がある人は80歳代に多かったが、調査対象の全般に保有者はいたという。調査した小田切孝人・インフルエンザウイルス研究センター第1室長は「国内でもかなり高齢の人は新型インフルエンザに似たウイルスの感染で、免疫を持っている可能性がある。今後は対象者を広げ、一般化できるか調べたい」と話している。【江口一】
誤解にもとづく誹謗や中傷が殺到
新型インフルエンザの患者数が減少傾向にある中で、これまでの厳しい行動制限がなくなり、だんだん日常生活が可能になっていきます。
しかし、新型インフルエンザの感染者が出た生徒らの高校がある大阪府寝屋川市などには、誤解にもとづく誹謗や中傷が殺到。関係者らは、いわれのない偏見などを危惧している。
隔離の4人と停留の48人のうち32人が、短期留学の関係者。寝屋川市によると、生徒らが帰国した8日以降、52件の電話が全国から寄せられた。府や学校にも計100件超の電話が寄せられ、多くが行政や生徒らを批判する内容だったという。
「成田から帰ってくるな」「どうしてあんな学校がカナダ留学にいくのか」といった理不尽な電話や、「なぜマスクをしなかったのか」「早く帰国させるべきだった」といった留学中の行動にも批判が寄せられた。
「謝れ」「賠償しろ」「バカヤロー」といった罵声(ばせい)を一方的に浴びせたり、生徒や教員を個人的に中傷したりする内容の電話もかかっているという。
関西大倉中高の関係者が風評被害
生徒90人以上が新型インフルエンザに感染して休校している大阪府茨木市の関西大倉中学高校の大船重幸教頭は2009年5月21日、記者会見で「25日(月曜)からの授業再開は難しい」との見方を示した。同校は23日の土曜までの休校を決めていたが、いまだに多くの生徒が療養中であることから再開は現実的ではないと判断した。
一方、職員が同校までタクシーを利用しようとした際に乗車を拒否されたり、感染していない生徒の家族が病院の診察予約をキャンセルされたりする風評被害の報告があるといい、大船教頭は「関西大倉にかかわるというだけで行動が制限されている。世間の皆さんは温かい目でみてほしい」と訴えた。
新型インフル「県内で感染者」風評出回る 不安訴える相談が殺到
2009年05月21日の山梨日日新聞からの紹介です。
いずれこういう問題が大きく報じられることがあるでしょう。どういう情報収集をするか、どこから情報を手に入れるか、何に基づいて行動するか、そのための準備は?等々、考えさせられるニュースですから、あえてここで全文を引用します。
「富士吉田市内で感染者が出たらしい」。
新型インフルエンザの感染が国内で広がる中、山梨県内でデマ情報が出回っている。保健所には不安を訴える相談が殺到していて、特定の学校名を挙げた問い合わせもあるという。県などは「正確な情報に基づき冷静に行動してほしい」と打ち消しに躍起だ。
県健康増進課によると、情報は19日ごろから同市内を中心に「まん延」。富士・東部保健所の発熱相談センターには同日に40件、20日に31件の相談があり、ほとんどが「市内で感染者が出たと聞いたが大丈夫か」との内容だった。医師から情報の真偽を確認する電話もあった。
同市にも19、20の両日に計8件の照会があった。市内の中学校が今月、修学旅行で感染者が確認されている神戸市を訪れており、特定の学校名を挙げ「生徒が感染したと聞いた」とする情報も。実際に修学旅行を実施した学校には、3件の問い合わせがあったという。
同課は「感染拡大を防止する観点から、県内発生した場合は積極的に公表する」と説明。同市の担当者は「何日もうわさが続くと市民生活にも影響が出る」と困惑していて、20日には市ホームページで正しい情報に基づいた行動を呼び掛けた。
山梨学院大の仲尾唯治教授(社会学・社会病理学)は「特定の学校や生徒の差別につながる内容だ」と指摘。「新型肺炎(SARS)など感染症が話題になると、こうした風評が出回ってきた。今回も『いつか来る』という不安に思う意識が表に出て、まことしやかに広まったのではないか」と分析している。



