インフルエンザにかかったかな?と思ったら・・・
新型インフルエンザにかかったかな?と場合、通常「マスクだけ」では感染を完全に防ぐことはできませんので、直接医療機関に行く行為は絶対にやめましょう。
新型インフルエンザを疑った場合は、まずは医療機関ではなく、保健所等に設置される発熱相談センターに電話で問い合わせをし、指定された医療機関で受診します。
また、医療機関で受診するときは、必ず電話で事前に連絡し、受診する時間や入口などについて問い合わせをしてから訪れましょう。医療機関を受診する時はマスクを着用しましょう。
繰り返しますが、マスクだけでは感染を完全に防ぐことはできませんので、電車、バスなどの交通機関の利用は避け、可能な限り自家用車やタクシーなどを利用しましょう。適切な交通手段がない場合は発熱相談センターに問い合わせてみるのもいいでしょう。
もし新型インフルエンザの感染が確認されたら入院して治療を受けることになります。 その際、感染している可能性が高い同居している家族などは外出を自粛し、保健所へ健康状態を報告することが法律で定められています。また、状況に応じて抗インフルエンザ薬(タミフルなど)が配布されることがあるので、保健所からよく説明を聞きましょう。
近大付属和歌山中高の489人が集団感染
近畿大学付属和歌山中学・高校(和歌山市善明寺、中学511人、高校1193人)で、中学15クラスの202人、高校30クラスの287人の計489人が新型インフルエンザ感染の疑いがあることが2009年9月15日、和歌山市保健所が県に行った報告でわかった。
同校は16日から18日までの休校を決め、全生徒に対し、休校中の外出の自粛を求めた。厚生労働省によると、「同じ学校から1日に約500人もの感染疑いの生徒が報告されるのは初めてでないか」としている。
同校によると、校内で初めて新型インフルエンザの感染が疑われる生徒が出たのは先月26日。直後からうがいと手洗いの徹底をうながし、消毒液の設置などの対策をとった。
しかし、今月10日時点で、十数人に感染の疑いのある生徒が出たほか、今週になって高熱などの症状を訴える生徒が急増。欠席者が増えたため、学校側で個々に聞き取り調査を行い、15日になって計489人に新型インフルエンザの疑いがあるとし、保健所を通じて県に報告した。このなかに簡易検査で陽性反応が出た生徒も含まれている。
県総務学事課はこの日、同校に対して聞き取り調査を実施した。学校側は「今月12日に文化祭、13日には体育祭を行い、外部との接触が増えたために感染が爆発的に広がったのではないか」などと説明。ただ、県総務学事課などは「10日時点で、学校も複数の生徒に感染の疑いがあると知っており、その可能性は想定できたはず。学校側に対応に甘さがあったかもしれない」と指摘している。
新型インフルエンザワクチンに関する意見交換会
2009年8月、厚生労働省では「新型インフルエンザワクチンに関する意見交換会」が開かれました。そのときの国立感染症研究所・田代眞人氏による配布資料が公開されていますので以下に紹介します。
このときの配布資料の案に基づいて2009年9月8日には厚生労働省が新型の豚インフルエンザワクチンについて接種開始時期や接種方法などの実施案を公表したことから、厚生労働省の新型インフルエンザに対する対策及び認識はこの配布資料に概ね記されていると考えられます。
なお、新型の豚インフルエンザワクチンについて接種について実施案では、接種回数は3~4週間の間隔で2回、費用は「8千円程度」との見通し。また、2009年10月下旬以降、最優先予定のグループから接種を開始する予定です。
最優先予定者の優先順位は、
(1)医療従事者
(2)妊婦、重症化リスクとなる持病がある人
(3)1歳~小学校入学前の小児
(4)1歳未満の小児の両親
となっています。
その後、ワクチンの供給状況をみながら、健康な小学生、次いで健康な中高生や高齢者に広げる予定。
厚生労働省配布資料より以下抜粋:
新型インフルエンザワクチン政策
◆効果は100%ではない
◆ウイルス感染そのものは抑えない
◆重症化、肺炎、死亡のリスクを下げる
◆供給開始には時間がかかる
◆供給量には限界がある
パンデミックワクチンとは?
◆実際に新型インフルエンザウイルスが出現した後に、新型ウイルスに基づいて開発、製造するワクチン
◆流行ウイルスと抗原性が一致するので、効果は高い。
◆開発、製造、出荷までに6ヶ月以上の時間がかかる。
◆第1波の流行には間に合わない。
◆適当なワクチン製造株が開発できる保証はない。
◆製造量は発育鶏卵の供給量に依存する。
◆発育鶏卵供給の端境期だと、1年半程度かかる。
◆大流行時、担当者の欠勤等で開発・製造能力が維持できない危険。
◆十分な安全性、有効性の検証が時間的に不可能。
◆徐々に出荷されるワクチンの接種優先順位?
◆ワクチン接種後、免疫獲得までに1ヶ月が必要。
新型インフルエンザに対するワクチン政策の考え方
◆ワクチン接種をしない場合には、健康被害の危険が高い
◆有効性は100%ではない
◆予知できない副作用が出現する可能性
◆供給量の限界から、ワクチン接種優先順位を決めておく必要
◆有効性が十分に確認されたワクチンを少数者に接種するよりも、有効性が多少不十分なワクチンでも多数に接種した方が、社会全体での流行と健康被害に対する抑制効果は高い。
◆緊急時においては、早急にワクチン接種を行う必要があるため、十分な有効性と安全性を確認するために時間を割くことは不可能である。従って、ワクチン接種による健康被害は、ある程度許容せざるを得ない。
◆これらに関して、事前に国民に対して十分に説明し、理解を得ておく必要がある。
新型H1N1インフルエンザウイルスの特徴
◆現在の季節性ワクチンは有効ではない。
◆季節性インフルエンザよりも伝播力は強い。
◆主に10代後半~20歳代に感染患者が多い、
◆高齢者では患者が少ない。
◆74歳以上の40%で抗体陽性。(1935年以前に抗原的に似たH1N1ウイルスの感染を受けている?)
◆ほとんどの患者は軽症のインフルエンザ様症状を呈し、治療せずに回復(季節性インフルエンザと似ている)
◆下痢、嘔吐が10%にみられる。
◆慢性基礎疾患(糖尿病、心臓病、呼吸器病、人工透析、免疫抑制状態、肥満)、妊婦では重症化傾向。
◆健康な青年層でも、まれに重症肺炎を起こす例もある。
新型(H1N1)09インフルエンザのリスク評価中等度(moderate)
◆ウイルスは季節性インフルエンザ並みの弱毒性ウイルスであり、パンデミックとなっても、健康被害や社会的影響はそれほど大きくならない(1957年のアジアかぜ程度か?)。
◆多くの人が免疫を持たないので、パンデミックとなれば、流行規模と感染者数は季節性インフルエンザよりは大。
◆個人的にも基礎免疫を持たないので、季節性ウイルス並みの弱毒性ウイルスでも、比較的重い症状をもたらす可能性。
◆慢性基礎疾患患者や妊婦などでは重症化する可能性。
◆従って、流行規模に相応して重症患者の数は多くなり、医療サービスに対する負荷が増加する。
ワクチン製造量等の見通し(H21年度)
◆季節性インフルエンザワクチン4000万人分(当初予定の約80%)6月末までに原液の製造を終了予定例年通りに接種予定
◆新型H1N1vワクチン季節性ワクチンと同じ製法(HAワクチン)集団接種用の10mlバイアルを用意7月中旬から製造開始~12月末までに2500万人分の製造を予測(ワクチン抗原の収量が悪く、さらに下回る?)
◆H5N1備蓄用プレパンデミックワクチン1000万人分12月から製造予定(H1N1vの製造に転用も検討)
今後の見通し
◆現時点の流行規模は季節性流行の1/1000以下。パンデミックはこんな甘いものではない!
◆南半球の冬期に流行が拡大する。
◆北半球の秋~冬期に再出現(第2波)。
◆第2波は流行規模が大きく、健康被害も大きい。危惧される点
◆完全なヒト型ウイルスに変化し、ヒトでの伝播効率と病原性が増強する。
◆トリ強毒型H5N1ウイルスとの遺伝子交雑で、ヒトの強毒型H5N1新型インフルエンザの出現。


