日本は第2段階「国内発生早期」
2009年5月20日現在、日本は第二段階(国内発生早期)となっています。

新型インフルエンザ対策行動計画対策レベルによれば、
第1段階「海外発生期」
第2段階「国内発生早期」
第3段階「感染拡大期」
となっています。
第2段階 「国内発生早期」の対策狙いは、日本国内での感染拡大を出来る限り抑えること。もし、今後の調査で、現在感染が広がっている関西地区の高校以外でも複数の患者が見つかり始めた場合、現在の第2段階からもう1段階引き上げられ、第3段階「感染拡大期」にレベルを上げることになります。
警戒水準(フェーズ)「6」
今回の新型インフルエンザ「豚インフルエンザ(H1N1)」の感染状況は、世界保健機関(WHO、本部ジュネーブ)によれば、
2009年6月11日現在、警戒水準(フェーズ)「6」

警戒水準(フェーズ)「6」とは、世界的な大流行(パンデミック)を示す警戒の最高水準(フェーズ)となります。
WHOマーガレット・チャン事務局長は「世界は今、2009年のインフルエンザ大流行の始まりにある」と述べ、WHOでは、新型インフルエンザの感染は、今後も拡大を続け、2009年秋には再び北半球で広がるだろうと分析しています。
WHOは「これまで北半球に広がっていたウイルスが、南半球にも広く拡大していることや、複数の国で地域社会での感染に移行している」ことなどから、警戒レベルをフェーズ6(パンデミック)に引き上げることに決めたと発表しています。
新型インフルエンザでは、これまでに世界74カ国でおよそ3万人が感染し、そのうち144人が死亡していますが、現段階で、ウイルスはまだ弱毒性で、旅行の制限や国境の封鎖を求めるものではないとしています。
しかし、感染の拡大は今後も進み、ウイルスが強毒性に変異する可能性があるとして、WHOでは、経過をしっかり注視していくことが重要だと呼びかけています。
ちなみに、世界保健機関(WHO)は、20世紀おこった3回のパンデミックの最後が発生した1968年以来のどの時よりも現在世界はインフルエンザパンデミックに近づいていると考えており、WHOは、世界にパンデミックの脅威の深刻さおよびより高度の事前計画活動を実施する必要について知らせるための制度として、パンデミック警報の6つのフェーズを用いるとして、警戒水準を以下のように定義しています。
警戒水準(フェーズ)「1」:
人感染のリスクが低い
警戒水準(フェーズ)「2」:
人による感染のリスクがより高い
警戒水準(フェーズ)「3」:
人から人へ感染はないか、または極めて限定されている
警戒水準(フェーズ)「4」:
人から人へ感染が増加していることの証拠がある
警戒水準(フェーズ)「5」:
かなりの数の人から人へ感染があることの証拠がある
警戒水準(フェーズ)「6」:
効率よく持続した人から人への感染が確立
今回の新型インフルエンザ
新型インフルエンザウイルスとは、
動物のインフルエンザウイルスが人の体内で増えることができるように変化し、人から人へと容易に感染できるようになったもの
で、このウイルスが感染して起こる疾患を新型インフルエンザといいます。
図は「島根県感染症情報センター」より

症状は通常の季節性インフルエンザの症状にきわめて似ていて、症状だけで見わけることは難しく、
海外渡航歴
感染した豚との濃厚接触
感染者との接触歴
等が診断の際に重要になります。
しかし、2009年5月現在、関西地区の高校などで急速に感染拡大している新型インフルエンザにかかった人は、海外の渡航歴などはなく、「人―人」感染が疑われています。
症状等から新型インフルエンザに感染していると疑われる場合は、PCR(遺伝子検査)等を行うことにより、新型インフルエンザであることを確認します。
2009年5月現在、発生している新型インフルエンザについては、弱毒性(病原性は低く)で、これまで、メキシコ以外では数名の死亡が確認されるにとどまっています。
今回の新型インフルエンザには、抗インフルエンザウイルス薬(タミフル等ノイタミニダーゼ阻害剤)が効くため、早期に発見し、治療を受けることが重要になります。
現在日本政府が作成している「新型インフルエンザ対策行動計画」および「新型インフルエンザ対策ガイドライン」は強毒性となるであろう鳥インフルエンザ(H5N1)に由来する新型インフルエンザを想定しているため、被害想定が高く設定されていますので、今回の豚による新型インフルエンザとは、健康被害の予想想定状況とかなり異なっています。
ただし、弱毒性といっても、
◆現時点では、国民に新型インフルエンザウイルスに対する免疫がない
◆対応するワクチンが存在しない
◆基礎疾患(慢性疾患)を有する者を中心に重症化する例が報告されている
◆ウイルスの感染力やウイルスがもたらす病原性等について未解明な部分がある
◆感染を繰り返すことにより、ウイルスが変異する可能性がある
◆季節性インフルエンザの症状と酷似している
などから、慎重に対応する必要があると考えられます。
新型インフルエンザの治療方法
新型インフルエンザの治療方法は、抗インフルエンザウイルス薬(タミフル・リレンザ)の投与です。現在、日本の抗インフルエンザウイルス薬(タミフル・リレンザ)の備蓄は約3380万人分と言われています。

しかし、 新型インフルエンザの広がりや感染拡大の速さを的確に予測・予想することが難しく、考えている以上のスピードで感染の拡大が進み、新型インフルエンザによる感染が急速に拡大した場合や予防投与用の抗インフルエンザウイルス薬(タミフル・リレンザ)の備蓄量が一定以下になってきた場合には、予防投与は行わず、治療投与を優先することになっています。
新型インフルエンザの症状
新型のインフルエンザは誰も免疫をもっていないため、通常の季節性のインフルエンザに比べると、感染が急速に広がりやすく、一気に多くの人がインフルエンザになることが考えられます。
新型インフルエンザは季節性のインフルエンザの症状に似た症状が出ることが予想され、
突然の高熱
全身のだるさ
咳
鼻水が出る
食欲不振
などが挙げられます。
また、人によっては、のどの痛み、吐き気、嘔吐や下痢などの症状を発する人もいます。
出来る限りの予防をすることで、ウイルスの拡散を防止し、爆発的な流行を遅らせることが可能になります。
新型インフルエンザの症状は、新しいウイルスによって変わる可能性があるため、そのつど変わる可能性があります。
新型インフルエンザの予防対策
咳やくしゃみのしぶき(飛沫)は約2m飛びます。マスクをしないと、1回の咳で5万個、1回のくしゃみで10万個のウイルスが飛び散ると言われています。
「咳やくしゃみのしぶき(飛沫)は約2m飛びます」

新型インフルエンザの予防対策には、通常のインフルエンザ対策と同じように、
◆マスクをつける
◆必ず水と石鹸による手洗い(アルコール製剤による消毒ができれば万全)、うがいをしっかり行いましょう。
◆十分な栄養や睡眠により、体力や免疫力を高め、感染しにくい状態に保つ
◆通常のインフルエンザワクチンの予防接種を受けておく
◆外出時等の「咳エチケット」の励行
が有効です。

感染を拡大しないため、一人ひとりが気をつけることが大事です。
咳・くしゃみが出たら、他の人にうつさないためにマスクを着用しましょう。マスクを持っていない場合は、ティッシュなどで口を鼻を覆い、他の人から顔をそむけ、(可能であれば)1m以上離れましょう。
鼻汁・痰などを含んだティッシュはすぐごみ箱に捨てましょう。また、咳をしている人にマスクの着用をお願いするのも必要です。


